2010年9月20日、パレット市民劇場にて、佐藤俊介ヴァイオリンリサイタル」が行われました。
クライスラー「ウィーン小行進曲」、マスネ「タイスの瞑想曲」、バルトーク「ルーマニア民族舞曲」、J.S.バッハ「無伴奏ヴァイオリンのためのバルティーダ第2番 ニ短調」、ラヴェル「ツィガーヌ」、フランク「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調」の6曲が演奏されました。
一言でいえば、奥深い音色の深い演奏でした。特に、ラヴェルの「ツィガーヌ」は、1924年にジプシーをコンセプトに作られた曲で、アール・デコの時代、ココ・シャネルや、バレエ・リュスの時代特有の新時代に入って来る現代音楽と、それ以前のクラシックの世界が見事に融合した楽曲でした。
この曲を初めて聞いたのですが、佐藤さんの高音から低音までの幅の広さと、音の広がりは空気を通して、生の演奏の醍醐味を存分に感じさせてくれました。
ヴァイオリンのことも、専門的なことも全く分かりませんが、彼のヴァイオリンに対するストイックさ、生き方を垣間見せてくれる素晴らしい演奏でした。
茂木健一郎が次のように言っています。
「天才とは努力の仕方を知っている人のことを言う。一日中そのことを考えていることを苦痛と感じず、それを楽しめる人。何もしないで出来る人はいないし、それを天才とは脳医学上は呼ばない。」
佐藤俊介さんの演奏はこの言葉を思い出しました。
最近、ピラティスのインストラクターの方とお話する機会がありました。
その方に、早速、「簡単に美しくなれる方法ってありますか??」と聞いてみました。
すると、毎日運動することが苦手な人は、「呼吸法」と「姿勢」に気をつけると体内代謝が良くなり、やせやすい体になるのと、変な所に肉がつきにくい体になると教えてくれました。
呼吸法は、おなかを意識して、深呼吸をする。それだけでも腹筋が鍛えられる。
姿勢は、丸まっていた背中を伸ばすだけで、その姿勢を維持するのは結構疲れるけど、これを意識していると、それが当たり前になり、日常の生活で筋トレが出来るとのこと。
また、あまり無理をしすぎるのはいけないというのが、その先生の話。
無理をすると続かない、どんな小さなことも続けなくては成果が上がらない、するとやる気がうせるので、難しいことを無理してやらず、自分に気持ちいいリラっクスできる簡単なことを続けたほうが、最終的には自分のためになると言っています。
日本人は真面目なので、エクササイズとして真剣に頑張りすぎるところがあるけど、リラックスして、呼吸法と姿勢に気をつければそれでいいんですよ、と言っていました。
呼吸法と姿勢にのみと言われても、それだけでも普通の人には大変なんですけどね…。
簡単にきれいになれる方法を聞いたのですが、方法が簡単でも、毎日続けるのが難しいという(方法も簡単かもわからないのですが…)ことです。
バランスの良い食事にも心がけるということで、でも先生は、それがストレスになっていないとのこと。
朝はこれを食べたので、昼はこれ、だから夜はこれを食べようと楽しんでやっていると言います。
ストレスになったらだめです、楽しめないならあまり考えすぎないほうが体にいいですよ、と言っていました。
自分に必要だと思い、楽しいならやる。無理強いされてるように感じるなら思い切ってやらない。
ストレスを感じながらやっても、効果が薄いし、逆効果になることもあるとのこと。
体と心が喜ぶことをやることが、大切だそうです。
先生は、体に良いことしかしていないでしょうから、普通の人がやりたいことだからと、せんべい食べながら、寝っ転がってテレビを見ても綺麗になれないですよね??と聞くと、やりたいことをやって、これではだめだ!!頑張ろう!!と思ったところで良い成果が上がりますから、まずはやってみてもいいですよ、とニッコリ笑って言ってくださいました。
本当かなあ…と思いつつも、まずは日常生活で呼吸法と姿勢に気をつけて、生活を変えることが、きれいになる近道と思いました。
今日は、ケイト・モスという作家の書いた「ラビリンス」という作品の中から。
ケイト・モスと聞くと、スーパーモデルの??と思ってしまいますが、同姓同名の作家です。最初に本を手にしたとき、ケイト・モスの自伝かと思ってしまいましたが、全然違う、歴史ミステリー小説でした。
時代は、中世ヨーロッパの南フランスを舞台に、十字軍とキリスト教の異端と言われたカタリ派の攻防を描く、史実とフィクションを織りまぜた、話です。
ダン・ブラウンの「ダ・ヴィンチ・コード」でもおなじみとなった聖杯伝説を話の軸としています。
その中で主人公が言う言葉。
「目に見えるものの奥に隠れているものを見るのよ」
奥深い言葉だと思いました。見えているものだけが真実とは限らない、見えないものが存在しないとは限らない、表に出てくるものの奥に本質があり、その本物の本質によって、表ににじみ出てくる品格が出てくる、などいかようにも受け取れる良い言葉だと思いました。
内容も、もちろん小説なので史実に100%基づいているわけではありませんが、時代背景やつまらなかった世界史に出てきた言葉を人間の生活として受け入れることが出来るので、面白いです。こういう背景を少し知ると、南フランスに旅したいなと思います。
写真は、内容に関係はないのですが、首里城と空の龍のような雲を。
首里城は龍が守護神と言われ、建物のいたるところに龍をモチーフとした建築物があります。
写真の首里城の上にかかる龍のような雲も、王国時代の人が見れば、まるで龍に護られているように感じたのかもしれない。もちろん、龍に見えないと言われたら、それもそうなのですが…。
目に見えるもの、見えないもの。同じものを見ても、見えなくても、どう感じるかは人それぞれ。
同じじゃないからこそ、面白いのだと思います。