沖縄ウェディング プロデュース 「Love Baile(ラブバイレ)」

美輪明宏舞台「愛の賛歌」

2011.06.27

台風接近中の土曜日に…

 先週末の6月25日(土)、26日(日)に沖縄コンベンション劇場にて行われた、美輪明宏作、演出、主演の舞台「愛の賛歌」を見てきました。18時過ぎから始まって終わったのは22時。間に15分間の休憩が2回入りはしましたが、3時間半という長い舞台で、フランスを代表する国民的歌手であるエディット・ピアフの人生をつくりあげました。世界タイトルマッチを獲り、アメリカからの帰国途中に飛行機事故で最愛の人を突然失うピアフが、愛する人のためを思って想像を絶する苦しみの中舞台に立って歌う「愛の賛歌」は、第2幕のクライマックスだったのですが、号泣でした。欲を言えば、舞台転換なので仕方がないことだとは思いますが、2幕と3幕の間は休憩なしに世界観を現実に引き戻されずに引っぱっていってほしかった。3幕は、最愛の人亡き後のピアフの凋落、そして心身ともにボロボロの状態で出会い、彼との出会いがピアフに生きる希望を与える21歳年下の愛する人との人生の最期。愛する人と出会っては引き裂かれ、また出会っては…の繰り返しの中で、3幕のピアフの最期のシーンは大号泣。こんなに泣いたのは久しぶりでした;;。

ピアフと同時に思い出したのはマリア・カラス。どちらの人生が幸せだったのだろう

 美輪明宏さんの演技は、とても不思議でした。美輪さん独特のあの声で、演じているのかよく分からないくらい自然で、演劇に見られる大げさすぎて感情移入できない…ということが全くない。しかも、ピアフの人生を通しながら涙を誘うのは、私がこの出来事が自分の身に降りかかったら…と考えながら見ているから。舞台に入り込ませるというよりは、自分と舞台を美輪さんがつないでいるというか。常に自分の自我がどこかにありながら、舞台の中の人生と自分とをシンクロさせながら舞台を見ている感覚でした。これだけ涙が止まらない舞台も珍しく、美輪さんという人の持つ圧倒的なエネルギーが客席にダイレクトに伝わってきて、それは同じ空間を共有する舞台芸術でしか味わうことのできない舞台の醍醐味を存分に体感した公演でした。聞くところによると、70を超えているのだとか。それで、あの歌声、演技、ルックスは本当にすごい、あり得ないという感じでした。

 舞台を見終わってふと思ったのが、エディット・ピアフとともにマリア・カラスの人生。愛する人に自分だけを愛されて、たとえ不慮の事故で先に死んでしまったとしても、また自分の死を看取ってくれて、しかもピアフ自身の遺した莫大な借金を6年がかりで返済しその返済後すぐに自動車事故で30代の若さで亡くなった最後の恋人(旦那さま)と一緒のお墓で永遠の眠りについたピアフ。最後の恋人の唯一の遺言が、「エディットと一緒のお墓に埋葬してください」というもの。死んでなお愛されていたのが分かります。一方のカラスは、愛する人を奪われ、裏切られ、失意のうちに一人さびしく死んでしまう…。そう考えると、二大歌姫の人生はどちらが幸せだったのか…もちろん幸せというのは誰かと比較するものではないけれど…と思わずにはいられません。

 人は偉大な才能を天からいただく際に、何かを犠牲にしているのか…とピアフの人生にしても、カラスの人生にしても、感じてしまいます。普通に幸せで後世には忘れられるような人生と、生きている間は幸せとは言い難かったけれど後世には永遠と名を残す…。どちらの人生が良いのでしょう。そんなことも考えさせられました。

けいこ風景の様子

 台風の影響で先島諸島のコンサートが軒並み中止になる中、本島での公演が影響なく出来たことは幸運でした。両日ともに完売だった今回の公演。S席8,400円と決して安いチケット料金ではありませんでしたが、良いものにはその価値を認めるということだと思います。また素晴らしい舞台が来ることを、そして見ることが出来ることを願っています☆

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台風5号接近中。週末は荒れ模様の予感

2011.06.24

夏空が続いた沖縄地方

 先月末の台風2号から約1カ月。先月の台風は雨がほとんど降らず風台風だったため、草木が塩害のためかなり枯れ枯れになってしまいました。その後、大雨が降り、草木も順調に回復。新芽の優しい黄緑色が心を和ませている今日この頃。でも、雨はほとんど降らず、毎日紫外線の強さで海も空も美しく彩られている沖縄地方ですが…。

今週末はこのような海は見られないようです

 ただいま台風5号が接近中。週末の明日には、先島地方に接近するとの予報。沖縄本島地方も今日の夕方ごろから、雨が降り、週末は雨風ともに強まるとの予報。台風進路を沖縄気象台のHPで見た限りでは、本島地方が暴風域に入ることはなさそうにもみえますが…。気象台の話によりますと、ここ近年の台風の予測はこれまでのデータでは予想がつかないことが多いのだとか…。それほどまでに自然環境が変わってきているのか。最近の日本列島の集中豪雨にしても、先月の台風にしても、観測史上初という言葉をよく耳にします。

ここ最近雨のなかった沖縄

 ここ最近雨のなかった沖縄。自然にとっては恵みの雨になることでしょう。ただ週末は美輪彰宏さん主演のミュージカル「愛の賛歌」など、大型公演が行われます。主催者にとっては、この台風の進路はかなり悩ましいものになることと思います。風がねっとりしてきて、空も重みを持ち始めています。台風の風を感じます。

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今日は慰霊の日…

2011.06.23

今日の沖縄は少しぼんやりした天気です

 今日は戦後66年目の慰霊の日。新聞紙面でも、たくさんの特集がなされている。一般住民を含む20万人を超える犠牲をだした沖縄戦。その犠牲者を悼み、恒久平和を発信する日として、沖縄各地の県立小中高校、役所などの県の機関も休みとなっています。

 慰霊の日は街に漂う空気が普通の公休日とは違うように思います。なんだか、さびしく少し寂れたように街全体を覆う重い空気があります。

沖縄の抱える様々な矛盾…

 戦後66年がたっても、基地の負担は減るどころか増える傾向にあり、その反対運動と共に、基地から入ってくる収入に頼っている人がいるという現実。基地負担と補助金という飴とムチの構図…。今悲惨な状況となっている原発問題も、問題が起こるまでその問題点に蓋をして(警鐘を鳴らす人もいたはずなのに、それを封じ込めて)、地元には補助金、助成という形の援助?をして…。実際に問題が起こったときにはなすすべなし…。沖縄も、大小さまざまな事件、事故が起こり、でも何も変わらないという矛盾。

希望の光は、一人ひとりの中にある…

 今後どのような世界になっていくのは、一人ひとりの行動次第。何も変わらない、良くはならないと思う人が増えればそうなるだろうし、みんなで笑顔の絶えない幸せな未来をつくりたい、絶対良くしたいと思えばそうなるだろうし。大きな力が急に動くわけではなく、小さな力の集合体がいつの間にか、良いにしろ悪いにしろ巨大な一度動いてしまえばとめることのできない力となって動き出す。20万人という耐えがたい犠牲を出した沖縄戦。その生き残った方々の血を受け継ぐ、亡くなった方々の魂を受け継ぐ私たちだからこそ。自分を大切にして、自分を大切にできる人は人の痛みや喜びを感じることが出来る人だから。最初は小さな一歩でも、少しずつゆっくりでも進んでいけたら。慰霊の日という今日この日に感じます。

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