私たち、特に日本人は、人と周りと外れることを嫌がる傾向があります。流行に敏感で、流行っているから着るという言う言葉をよく耳にします。流行っているからといって、それが本当に自分に似合うのかはそこまで深くは考えないようです。なぜなら、流行っていることをしていれば、周りからずれることがないから。そんなときにこのシャネルの言葉は、様々なことを考えさせてくれます。
「流行とは流行遅れになるものよ」
そして次の言葉
「私は流行を作っているのではない。スタイルを作っているの」
流行を敏感に察知するのはとてもいいこと。でも、流行だからという理由では、少し浅い気がします。自分が好きだから、自分を美しく魅せてくれるから。そういう理由で身につけたいものです。そして、最新のトレンドと、自分のカラー、スタイルをミックスできるとさらに楽しくなります。流行だからといって、自分に全てが似合うわけではありません。冷静な目も必要なのかもしれません。
この貫禄のシャネル。そのシャネルは、時代にも男性にも翻弄されず、生涯結婚は一度もせず、でもたくさんの綺羅星のような才能あふれる恋人がいました。結婚を考えるほど愛し合った男性を事故で失ってからは、さらに仕事に没頭するようになりました。そのシャネルは、
「私は、仕事と結婚したの」
「男は子どものようなものだと心得ている限り、あなたはあらゆることに精通していることになる」
という言葉を残しています。孤児として生まれ、親の愛情を知らずに育ち、生涯結婚をせず、シャネルという現代まで最高のステータスシンボルを作り上げ、時代のアイコンとなったシャネル。人生自体は、一般的にいう幸せとは違ったかもしれませんが、どんな状況にも決してめげずに、戦争などの逆境を乗り越える精神こそ、彼女のスタイルだったのです。