今日、知人から紹介されて「倫理経営講演会」というものに行ってきました。会社の経営陣の方のためのセミナーのようなもので、私のお父さんくらいの人を対象にしていたようで、私には直接響かないところもあったのですが…でも☆一つとても琴線に触れる言葉がありました。
それが…
「苦難福門」(くなんふくもん)という言葉。
苦難はみんな逃げたくなるし、逃げようとするけど、その先には福が待っている。だから、苦難が訪れたら、これから幸福が来るんだと喜びなさい!!という意味。それは、苦難の理由が、知らず知らずのうちにわがままになり、周りへの感謝の気持ちを忘れていることが原因だと、分かっているのだから、それを直せば、おのずと福が舞い込んでくるのは当たり前という倫理でした☆
苦難が我が身に降りかかったとき、その理由をまず自分に求めること。そして受け入れる=決心すること。そうしたら、あとは良くなるように行動と言動を一致させる。その結果、「信」の字になり、信頼され、福が知らず知らずにやってきて、幸福になる!!
心の中の、霧が少し、いや大分晴れて☆とっても前向きで建設的な良い言葉だと思いました!!
今日打ち合わせの帰りに、なんとなく訪れた、桜見。美しいピンク、薄紅色、紅色、そしてメジロの鳴き声。時折降る雨に、自然の匂い、土や木々の香り、緑の色の美しさにはっとして。桜も場所によって、白に近い薄紅色や、濃い艶やかなピンク。時折葉桜の、華やかな黄緑色とのコントラストで、ちぎり絵のような色の美しさ。ヘゴの新芽が芽吹いていたり。雨の中、車を降りて、雨を楽しみながら散歩をしてみました。歩くにちょうどいい暖かさで、雨でも寒くなく、雨にけぶる桜をはじめとする草木のエネルギーに心打たれたり。普段は、こんなゆっくり歩きながら見ることがほとんどないので、発見の多いステキな時間になりました。痛かった頭もいつの間にか治っていました。
メジロは、一つの木に群れのようにいたかと思うと、いつの間にかみんなで他の木に移動したり。雨が降り始める前の空に向かって飛んだかと思うと、急転直下で降りてくる独特な行動など、何時まで見ていても飽きない時間でした。
なんとなく行ったので、カメラを忘れてしまい、携帯での撮影。
こんな風に自然を楽しみたいと思ったのにはわけがあるんです。
前回紹介したニコラス・スパークス「きみによむ物語」この話は最近読んだ恋愛小説の中で群を抜いて、素晴らしく、読んだ後に自然に触れたくなる、心に暖かいものを遺してくれる作品でした。それもあって今回、桜を見に行って、行くだけでなく、車から降りて雨とともに散歩をしたわけです。詩的な気分にさせてくれる、ロマンティックな気分にさせてくれる小説なんです☆
そして、今回紹介したいのが、その続編の「きみに読む物語 もうひとつの愛の奇跡」この小説は、原題を「ウェディング」といいます。
結婚記念日29周年を忘れた夫が、妻の愛を取り戻そうと、1年かけて結婚30周年のアニバーサリーをサプライズします。こんな風に書くと簡単ですが、その中に出てくるガーデンウェディングを作っていくシーン、バージンロードが整えられていくシーン。そして、夫婦の子供たちとの触れ合い、何よりもそのラストシーン…と女性ならため息が出るような様々な最高のサプライズが待っています。二人の出会い、そしてなれ合い、でも過去は変えられないけど未来は変えていけると、愛を紡ぎだす主人公に、読み終わった後の幸せな余韻は忘れられません。このブログを読む方は結婚を控えている方も多いと思いますので、ぜひとも、「きみに読む物語」「きみに読む物語 もうひとつの愛の奇跡」を合わせて読んでみてください。愛する人に出会い、互いに惹かれあい結婚できる、一生添い遂げることのできる幸せをあらためて感じさせてくれる本当にステキな小説です。
たまたま手に取った、小川洋子「博士の愛した数式」、東野圭吾「新参者」、ニコラス・スパークス「きみに読む物語」。すべて映画化、もしくはドラマ化されているものの原作の小説ですが、私は映画もドラマも残念ながら見た事がありません。その分、先入観なしに楽しむことができました。
「博士の愛した数式」は、前に読んだ「沈黙博物館」の著者である小川洋子さんの小説。前回の小説が結構内容がそこはかとなく残酷というか、気持ち悪かったので、この小説はどうだろうと恐る恐る読んだのですが…。すごく優しい気分になれる、良い小説でした。交通事故で患った脳の障害で、記憶が80分しか続かない数学博士の老人と、その家政婦の女性、そしてその女性の小学生の息子の何気ない日常を、数式という宇宙観の中で描いていく同作。私は数学なんて全く分からないけれど、読んでいく中でもしかしたらこんなにも美しい世界なのかもな、と思わせる3人をつなぐ重要なワードになっています。相手のために、何の見返りも求めず気づかい、行動する3人の姿が、それが日常の一コマであるがゆえに、かえって新鮮で気持ちのいい読後感でした。
特に前知識も何もなく読み始めたのですが、一番好きな東野作品になりました☆一人の女性の絞殺死体からはじまるのですが、東京の下町を舞台に、女性の死の真相と同時に、互いの心の少しのきっかけで絡まってしまった糸を、ひょうひょうとしながら解いていく主人公「加賀」の様子が面白く、犯人が誰なのかと同時に、下町の互いの人間模様が温かくなる、落ちも良い感じでした。
「俺はね、この仕事をしていて、いつも思うことがあるんです。人殺しなんていう残忍な事件が起きた以上は、犯人を捕まえるだけじゃなく、どうしてそんなことが起きたのかってことを徹底的に追及する必要があるってね。だってそれを突き止めておかなきゃ、またどこかで同じ過ちが繰り返される。その真相から学ぶべきことはたくさんあるはずです。…」
主人公の刑事「加賀」は、誰もが見向きもしないような些細なことに拘り、たとえ事件に無関係だとわかっていても、決して手を抜かずに真相を突き止めようとし、そのときのセリフが上の文章です。色んな事がスピーディーに進んでいく現代で、みんな目先の浅い部分だけを見て解決したように錯覚するけれど、その奥にこそ本当に見なければならないものってたくさんあると思います。でも奥まで見るのは、疲れるし時間もかかる。だから表面だけでなんとなく解決したように自分自身をも錯覚させているような…。救いがある作品で大好きです☆
きみに読む物語。アメリカの自然の中で主人公が、ものを考えたり、ぼおっとしているシーンが、自然の音やにおい、光などが自分にまで感じるようで好きです。数年前に大ヒットした映画なので、知ってる人がほとんどだと思いますが、映画を見ていなかったので、ハラハラしながら読みました。
もし気になる小説がありましたら、ぜひ読んでみてください。どれもお薦めです☆