2月15日(火)13時半から、沖縄県立芸術大学奏楽堂ホールでおこなわれた「台琉交流音楽会」を見に行ってきました。御座楽(うざがく)や、琉球舞踊、そして国立台北芸術大学音楽学部伝統音楽学部による民俗音楽を堪能してきました。
御座楽(うざがく)とは、琉球王朝時代に演奏された楽曲で、歌のない「楽」と、歌を伴う「唱曲」に分類されます。琉球王国時代の江戸上りにおいて演奏されたとされていますが、楽器なども去った大戦によって失われ、音曲も実際には残っておらず、現在復曲が進んでおります。分かっていないことも多く、伝承が途絶えてしまった音楽を中国や台湾などから調査し、復曲が学術的にもすすめられている音楽です。なかなか演奏を聴く機会がないので、見る事が出来てとても参考になりました。
台湾の伝統音楽を始めて聞きました。チャン・ツィーが出演していた「エンペラー」や、「レッド・クリフ」で諸葛孔明役の金城武が演奏する琴などを思い出します。始めて生で聴くことができて、沖縄の音楽とはまた違う、民俗音楽で、特に琵琶の演奏は耳に何時までも心地よく響きました。
「現場百回!!」何事も経験してみないと好きか、そうでないかも分かりません。演奏会を聴き終わった後、芸大で行われていた卒展も見てきました。特に気に入ったのが、平川可奈子さんの「ティーガーデン」という作品☆そのかわいくも、どこか気だるげで、でもクールで少しアールデコ、ヌーボーっぽい世界観がとてつもなく印象に残りました。いつか出会えたら嬉しいな☆
先週末は、3日連続の国立劇場おきなわ通いでした☆ 2月11日(金)に行われたのが、伝統組踊「子の会」の組踊「手水の縁」☆
私は、始めてみる演目で、しかも大好きな立ち方、地謡での演目だったので楽しみにしていました。何が良かったかって、舞台から良いものを伝えたい、発信したいという強い緊張感がビシビジ伝わってきたことです。舞台からの心地の良い緊張感が、客席にも伝わって、客席は音一つしない、張り詰めた空間が生まれていました。地謡の独唱も、これからはもう唄えなくなってもいいから、ここですべてを出し切りたいと思っているかのような、互いが今現在の最高級のものを生み出そうと思っているかのような…。ここ最近聞いたことのないような心を揺さぶる音楽でした。
「組踊は聴きにいく」というのをまざまざと感じさせられた時間でした。
そして場面は、「忍びの場」へ☆玉津役の真次くんの衣装の美しかったこと☆もちろん、二人の所作の美しさ、動きの緩慢なところにある悠久の美。現代女性にはなかなか出せない、所作の何気ない美しさにため息が出ます。山戸役の佐辺さんのりりしさと真次くんの息をのむような美しさは、見るものに、組踊って遺産になるわけだよなと思わせます。
組踊では、様式美を追求するので、大げさな動きや、当て振りはあまりありません。そんな中、親に秘密の密会で緊張と高まりを表現するこの互いのひざに手を置く仕草は、鳥肌が立つような色香、つややかさを感じました。あからさまな性描写よりも、ずっとずっと想像力をかきたてるセクシーさ。この動きは、私たち女性に今こそ必要な美しさかもしれません。
密会が親に知られることによって、処刑されてしまう玉津。その最後の場面にかけつける山戸。そして、父親の部下は、こんな二人の様子を見て、殺したことにして二人を逃がしてやります。白雪姫が、継母に殺されそうになるのを逃がす、猟師の場面のような感じ。真っ白い死に装束で舞台をはける玉津ですが、山戸はこの後、玉津のために着物を用意してくれたかな、そうじゃなかったら目立って仕方ない、とどうでもいいことを考えていたり…。でも舞台がまるで現実のようにリアリティーがあり、感情移入が出来たのがなにより楽しかったです☆
舞台終了後の集合写真☆みんな、仲の良いメンバーで、過去に一緒に舞台を作ったこともあるので、想いもひとしお☆☆みんな「子の会」としての初公演だったので、舞台前の楽屋は緊張感でピリピリしていたとか。特に「手水の縁」は始めての演目だった出演者が多かったとのことで、とにかく緊張したとのこと。でも、観客の一人として、この想いの強さがきちんと伝わってましたよ☆次の舞台を楽しみにしています☆
今日打ち合わせの帰りに、なんとなく訪れた、桜見。美しいピンク、薄紅色、紅色、そしてメジロの鳴き声。時折降る雨に、自然の匂い、土や木々の香り、緑の色の美しさにはっとして。桜も場所によって、白に近い薄紅色や、濃い艶やかなピンク。時折葉桜の、華やかな黄緑色とのコントラストで、ちぎり絵のような色の美しさ。ヘゴの新芽が芽吹いていたり。雨の中、車を降りて、雨を楽しみながら散歩をしてみました。歩くにちょうどいい暖かさで、雨でも寒くなく、雨にけぶる桜をはじめとする草木のエネルギーに心打たれたり。普段は、こんなゆっくり歩きながら見ることがほとんどないので、発見の多いステキな時間になりました。痛かった頭もいつの間にか治っていました。
メジロは、一つの木に群れのようにいたかと思うと、いつの間にかみんなで他の木に移動したり。雨が降り始める前の空に向かって飛んだかと思うと、急転直下で降りてくる独特な行動など、何時まで見ていても飽きない時間でした。
なんとなく行ったので、カメラを忘れてしまい、携帯での撮影。
こんな風に自然を楽しみたいと思ったのにはわけがあるんです。
前回紹介したニコラス・スパークス「きみによむ物語」この話は最近読んだ恋愛小説の中で群を抜いて、素晴らしく、読んだ後に自然に触れたくなる、心に暖かいものを遺してくれる作品でした。それもあって今回、桜を見に行って、行くだけでなく、車から降りて雨とともに散歩をしたわけです。詩的な気分にさせてくれる、ロマンティックな気分にさせてくれる小説なんです☆
そして、今回紹介したいのが、その続編の「きみに読む物語 もうひとつの愛の奇跡」この小説は、原題を「ウェディング」といいます。
結婚記念日29周年を忘れた夫が、妻の愛を取り戻そうと、1年かけて結婚30周年のアニバーサリーをサプライズします。こんな風に書くと簡単ですが、その中に出てくるガーデンウェディングを作っていくシーン、バージンロードが整えられていくシーン。そして、夫婦の子供たちとの触れ合い、何よりもそのラストシーン…と女性ならため息が出るような様々な最高のサプライズが待っています。二人の出会い、そしてなれ合い、でも過去は変えられないけど未来は変えていけると、愛を紡ぎだす主人公に、読み終わった後の幸せな余韻は忘れられません。このブログを読む方は結婚を控えている方も多いと思いますので、ぜひとも、「きみに読む物語」「きみに読む物語 もうひとつの愛の奇跡」を合わせて読んでみてください。愛する人に出会い、互いに惹かれあい結婚できる、一生添い遂げることのできる幸せをあらためて感じさせてくれる本当にステキな小説です。