沖縄ウェディング プロデュース 「Love Baile(ラブバイレ)」

組踊(くみうどぅい)

2010.12.06

組踊が上演された首里城

 組踊。今年世界遺産に指定され、一躍注目を集めている組踊ですが、言葉は分かっていても、一体どういうものなのか、なかなか難しいもの。沖縄の伝統芸能は、一度は見てみたいなと思っても、何を何から見ていいのかよく分からないとの声もよく耳にします。そこで、今回は沖縄の伝統芸能「組踊」についてまとめてみたいと思います。

 組踊は、簡単に言うと西洋の「オペラ」に近いかもしれません。組踊はストーリーにあわせて、演者のセリフ、演技と踊り、音楽、歌とを絶妙に組み合わせ、組み合わせた踊りと書いて「組踊」と表現します。

 でも、西洋のオペラのような絢爛豪華な派手さはなく、どちらかというと「能」の幽玄の世界と通ずるものがあります。登場人物もそこまで多くはなく、オペラのように何十名の合唱が高々と謳い上げる、なんてシーンはありません。セリフも正直、一般の人には何を言っているのか分かりません。最近の公演では字幕が出ることが多いので、その字幕を見ながら状況を理解できます。セリフも普通の話言葉とは違い、「唱え」と言われ、独特の旋律を唱えます。まるで唱をうたっているかのような、不思議な旋律は、組踊の楽しみの一つです。この「唱え」は、若衆とよばれる元服前の少年の唱え、青年の唱え、女性の唱えなど、その役柄によって唱え方が違います。その幽玄の世界は、もちろん眠くもなりますが、でも耳に気持ちいい響きです。

 また、組踊は「聴きに行く」とも言われます。それは、立ち方と同様に重要なのが「音楽」だからです。前奏なしに謳いだしたり、立ち方のセリフが言い終わらないうちにセリフにかぶせるように演奏が始まったり。同じ曲を何回も使用して、場面に合わせて歌詞を変えてその微妙な心情の変化を表現したり。歌を地謡と呼ばれる演奏者が唄っている間は、舞台にいる立ち方と呼ばれる役者は、全く動かず、観客はその歌を楽しむというような風流な演出もあります。一般の方がびっくりするのが、演奏者である三線奏者は、歌も歌います。唄いながら三線を弾くので、唱・三線と呼ばれます。

幽玄の世界の組踊

 組踊は、現代の早くて分かりやすい内容が好まれる風潮には、相反するようですが、舞台展開や大道具などは何もなく、必要最小限の動きですべてを表現する世界観は、大人だからこそ楽しめるものだと思います。この機会にぜひ一度見てみてください。

お電話はこちら:090-1941-8853

「組踊」、ユネスコ世界遺産に決定!!

2010.11.16

沖縄の伝統芸能、組踊

 世界各地の芸能や伝統工芸技術などから代表的な「無形文化遺産」を選定するユネスコの政府間会議が、11月15日、ケニアのナイロビで始まった。16日には沖縄の組踊などの登録審査が行われる予定で、今回の審査で登録が決まる見込みです。

 そして、つい先ほど、沖縄の伝統芸能である「組踊」がユネスコ「世界遺産」に決定しました!!ニュースになるのは、きっと明日になると思いますが、先ほど、新聞社の記者の方から電話がありました。

 ユネスコの無形文化遺産には、これまでに、日本を含む77カ国から「能楽」、「歌舞伎」、「人形浄瑠璃」など66件が登録され、琉球王国の芸能が、そこに肩を並べることになります。

沖縄の今後の芸能文化を支える若手実演家集団「子の会」

 世界遺産に登録され、これからますます注目を集めるであろう、「組踊」の今後を支えるのが、国立劇場おきなわ組踊研修修了者で構成されている「子の会(しーのかい)。国立劇場おきなわ組踊研修とは、「組踊」の保存継承を図るとともに将来にわたり興行的かつ定期的な組踊の公演を行いうる、質の高い優れた若手の立方、地方を確保すること、および、演者の技芸向上を図ることを目的に実践的なカリキュラムを3年間、月曜~木曜まで、平日のほぼ毎日、3時間の研修が行われます。人間国宝をはじめとする各分野の第一人者が講師として直接指導を行います。

組踊研修発表会のパンフより

 次世代に引き継がれる地盤が少しずつ整いつつある琉球芸能。ユネスコの登録は、その大きな一歩になるとともに、「能楽」「歌舞伎」「人形浄瑠璃」などと肩を並べる大きな責任が伴ってくることと思います。さらなる「進化」と「深化」が必要になってくるのかもしれません。

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