人形浄瑠璃文楽公演が、沖縄ではじめて行われました。人形浄瑠璃はユネスコの無形文化遺産にも指定されている、歌舞伎や能とならぶ日本の伝統芸能。会場には満員のお客様がつめかけ、太夫と三味線、人形遣いが一体となって創り上げられる幽玄の世界を堪能しました。
私が見た演目は、「団子売(だんごうり)」と「摂州合邦辻ー合邦住家の段(せっしゅうがっぽうがつじ がっぽうすみかのだん)」の2演目。特に内容に起伏があり、面白かったのが「摂州合邦辻」でした。人形浄瑠璃は、お能と歌舞伎の中間のような感じで、お能ほど様式美を追求し眠たくなることもなく、でも歌舞伎ほどは派手でもないという、始めてみたのですが、面白く(途中でうとうとすることもなく)鑑賞することが出来ました。
観方が分からなかったのですが、太夫と三味線、人形遣いの緩急交える絶妙な間の取り方、一人の人間が全ての人形のキャラクター、世界観、性格や物語の中で持つ立場、性別などを演じ分け、声色や声の高低、などなど深い人間の感情を作り出す世界は圧巻でした。
日本的な奥ゆかしい美と、華やかさは始めて観ても、感じるものが多く、また観てみたいと思う伝統芸能公演でした。