パソコンの調子がおかしくなってしまい、1週間ブログの更新が止まってしまいましたが…。昨日やっと直りました☆☆そして、その昨日行ってきたのが「ウィリアム・モリス展」。ヴィクトリア朝のイギリスのデザインや家具、照明、本の装飾、テキスタイルが好きな方はぜひ行ってみてください。
この本の、ブルーの絶妙な色使いといい、装飾デザインといいとっても好きで、何度も戻ってきてはこの本をうっとりと眺めていました。全体的に照明を抑えた美術館の中、それぞれのお客様は、自分のペースでゆっくりと空間を味わうように静かな時間が流れていました。何度も戻ってきては眺めて、また違う作品を見て…といった感じで、他の展覧会よりも大人っぽい、優雅な見かたをするお客様が多いなという印象を受けました。
芸術の素晴らしいところは、何度見ても新たな発見があるということ。同じ日の、たった1時間前に見た作品の中にも、新たな発見がある、そしてその深みから新しいインスピレーションがわいてくるということ。最初に見た時には気付かなかったのに、二度目に見ると分かる作品のシミや色の絶妙な劣化。ただそれが、作品を損なっているのではなく、逆に深みを増している。民芸品として、自宅を彩る壁紙が1860年代から150年以上経て、変わっていくことは自然なことで、その変化を楽しめる空間でした。
このまま紅型に染めたものを見てみたいなと思った、室内用ファブリック。古くて新しい。モリスの世界観が、美術館の展示スペースを被い、その質感は、図録や作品集では感じることのできない、同じ時空間にいるという感動を味わうことが出来ました。
来週からは、「印象派の誕生展」があります。暑い夏、涼みがてら美術館というのも楽しいです。