4月20日(木)の琉球新報の芸能面に、沖縄芝居についての記事が載りました。その中にある、「沖縄芝居や組踊をしばしば鑑賞する女性(30)」というのは、私です。話の発端は、ラブバイレの衣装、着付け、髪結いを担当している金城真次さんからの電話。「芸能を実際にやっていない人で、良く舞台を見ている人の話を記者が聞きたいと言っているので、インタビューに答えていただけませんか?」というもの。
明日までに取材をしなければならないということで、急きょ4月16日(土)に国立劇場のロビーにて公演までの合間に行うことになりました。私は、元沖縄タイムス社の社員で、今回の取材は、新報社…。どうしようかなあ…と思っていたのですが、なんと紙面の中では名前が消えていて(笑) どこにも迷惑も角も立たずに一安心☆という感じでした。
取材の後に、仲のいい役者メンバーと話をしていて、みんなであらためて実感したのが、若い人で舞台を見に来る人が本当に少ないということ。
目先ではなく、長い目で見て、本当にいいものを、本物を残すということを私たちの世代が真剣に考えていかなければならない…。取材を受けながらそう感じました。
今週の金曜日に行われるフォトウェディング。今回は、最高のサプライズがあります。それが、この金細工またよしの又吉健次郎さんのお父さんである先代のつくった家宝とも言える門外不出のジーファーを撮影で使わせていただけることになったこと。もともと、新郎新婦が又吉さんと懇意だったということと、ラブバイレの本物で行う真の贅沢というものを追求したいという想いに賛同して下さった、健次郎さんの優しさで、今回このような光栄なことが実現しました。
ジーファーとは、琉球女性を彩った、髪にさすかんざしのことです。王族階級、士族階級、庶民などによって、さすジーファーも色々あり、銀のジーファーは士族の女性の身につけるものでした。上の写真のように、前から見ると、顔、首、などの前からみた女性の美を表し、
このように、反対にすると、髪を結った女性の後ろ姿、うなじなどのたおやかな美をであり、女性のシンボルでもあったといいます。健次郎さんの話では、ジーファーは女性にとっての分身でもあり、火事などのときには、その分身を火に投じて、火事が収まることを願ったと言います。
ジーファーにまつわる琉歌も多く残っており、そのすべてが、女性の象徴としての何物にも代えがたい精神が宿っていることを感じさせてくれます。
ジーファーにしても、房指輪にしても、究極のシンプルさで、華美な装飾が全くない中で、でも、その一つがあるだけですべてが完成するような。そういった美意識を持っているような気がします。この曲線の美を現在引き継いでいるのは、健次郎さんただ一人。このジーファーを作る技には、大変な力がいるということで、女性にはなかなか後継者になることが難しいと言います。
外国産の安いジーファーも確かに色々なところで目にすることができますが、琉球の精神が宿り、一つ一つを銀を溶かし黄金色に輝く宇宙から作り始める沖縄産のジーファーとでは、その輝きが全く違います。その、伝説のジーファーによるフォトウェディング。
ジーファーは髪にさしてその美しさを表すので、撮影の後、またブログにアップしたいと思います。
今週の金曜日は、きっと伝説がまた一つ生まれるフォトウェディングになることと思います。
昨日朝、金細工またよしの健次郎さんのところに行ってきて、注文していた房指輪を受け取りに行ってきました。丸みと共に重みのあるフォルムの自分のための房指輪に感動!!そこに、又吉健次郎さんがやってきて、箱に何かを書いて下さる様子。
「七飾り指輪 昔花嫁ゆ 肝うちに偲でぃ 朝ん夕さん 花 蝶 ざくろ かりゆしぬしるし 指にさし飾てぃ 報果ゆ願てぃ」
(七つの飾りの房指輪を昔つけていた花嫁に想いを馳せ、花や蝶やざくろなどの吉兆のしるしを指に飾って果報を願う)
という意味の琉歌をプレゼントしてくださいました(^^)感激です☆この房指輪が、ラブバイレにかかわったお客様の手元をかざる☆考えるだけで幸せが何倍にもなります。この琉歌の想いが、つまった房指輪です。
房指輪の七飾りの意味は、右から、
葉(着るものに困らない)、蝶(天国からの使者、祖先崇拝)、花(生活の彩り、美)、扇(末広がりの未来)、ざくろ(子宝、五穀豊穣)、魚(食べ物に困らない)、桃(不老長寿)
という、人生を祝福してくれる大切なシンボルです。沖縄、琉球の精神を感じることこそラブバイレの精神、空気感となっています。