現在、男性用の琉装「黒チョウ・ハチマチ」を作成中のラブバイレ。
黒チョウは、伝統にのっとり中に着る衣装が透けないように制作。中に着る着物は、それ自体で着ても映えるよう、琉装専属のコーディネーターとともに色味や生地を吟味。
ハチマチは、組踊道具・衣裳製作修理技術保存会により作成。
最初のお客様は、来る3月に琉装・ドレスにてフォトウェディングを行う京都在住のお客様。昨日は、実際に衣装を着ていただき、本人に合わせて微調整を行いました!!
一つひとつ完成度の高い、こだわりぬいた世界観を2012年も追究して、お客さまとともに進んでいけたらと思います。
来週の土曜日にあたる、1月14日(土) 18時30分~、国立劇場おきなわ大劇場にて、組踊「孝行の巻」が上演されます。出演は、沖縄伝統組踊「子の会」。玉城朝薫五番のうちの一つの作品で、大蛇がでてきたり、舞台装置が派手な演目でもあります。
その「孝行の巻」の舞台となった池が今も残っており、そこに行ってきました。
この場所は、嘉手納町と沖縄市の境、字屋良平山原の山中にあり、「ムルチ伝説」の残る地です。
ムルチ伝説では、義本王(ぎほんおう)の時代に北谷間切(ちゃたんまぎり)屋良村の茂呂奇(ムルチ)という古い沼に大蛇が棲んでいて暴風を巻き起こしたり、住民に禍を及ぼしたりしていたといいます。そこで、付近の住民は幼い子供を生け贄として捧げ、禍を鎮めていました。
ある年、非常に親孝行の娘が生け贄に選ばれ、娘は悩みましたが近隣の村々の住民を救うため年老いた母を遺し、生け贄となる決意をしました。すると、生け贄の儀式の最中に天神様が現れ、その大蛇を退治してくれました。
その話を聞いた義本王は、大変喜び、その娘を王子の妃として迎え入れ、年老いた母とともに幸せに暮らしました。
この伝説をもとにつくられた組踊が今回上演される、「孝行の巻」です。見てみたいな!!と思った方は、
新垣:090-8665-0458 か、ラブバイレまでお問い合わせください。
また、この場所に行ってみたいなと思った方は
この看板を探してください!!この看板の後ろに池に降りる階段があります。思ったよりも広いと感じました。ただ、すごく気の強いところなのか、とてもひんやりした、不思議な空間でした。
先日、お世話になっており著名な紅型の先生の工房におじゃましました。その先生が言うには、今年は湿度が例年の5~10%近く高く、そのため紅型作りにかなりの影響が出たとのことでした。また工房のある場所は紅型作りに最適な豊かな水があるところだそうですが、海風が山を駆け昇ってできる湿度によって、他の場所よりもかなり湿気に悩まされる地域で、その辺も影響したのかもしれないということでした。
やはり、一番紅型つくりに適した土地は、首里だそうです。首里も広いので一概にすべてをさすわけではないですが、それでも湿度が安定していて、水源があり、一番繁栄する場所なんだなと感じました。また季節的には乾燥しすぎず、湿度の少ない秋口や春先が良く、もちろん梅雨時期はとてもやりにくいそうです。
紅型の湿度の強い味方が「クーラー」☆でも、クーラーがない時代から、連綿と続いている文化ですが、昔はどのように湿度と戦っていたのだろう。染料や、糊が昔とは変わってきていると、先生もおっしゃっていましたが、カラーで資料が残っているわけではないので、どのような染料や、素材が、どのような色味になったのかや、また制作された当時と現存している実物のあいだにどのくらいの違いがあるのかなどは、実際には分からないことのほうが多いそうです。残された資料や、実物は全体のどのくらいなのかと話を聞きながら感じました。
そして、伝統的な作業の中でも欠かすことのできない、電気のある生活…。現代を生きる上で、これらを失って出来るとはほとんどないということ。ない中でもやってきていた先人達がいたのに、あることが当たり前の現代生活では、昔の生活に戻ることは出来ない…。震災を同時代に迎えたからこそ、この紅型と「クーラー」との関係性が、現代を象徴しているようで、話の主流ではなかったにもかかわらず胸に残りました。