沖縄ウェディング プロデュース 「Love Baile(ラブバイレ)」

沖縄の伝統工芸から垣間見る現代生活

2011.07.16

紅型つくりに欠かせない豊かな水

 先日、お世話になっており著名な紅型の先生の工房におじゃましました。その先生が言うには、今年は湿度が例年の5~10%近く高く、そのため紅型作りにかなりの影響が出たとのことでした。また工房のある場所は紅型作りに最適な豊かな水があるところだそうですが、海風が山を駆け昇ってできる湿度によって、他の場所よりもかなり湿気に悩まされる地域で、その辺も影響したのかもしれないということでした。

 やはり、一番紅型つくりに適した土地は、首里だそうです。首里も広いので一概にすべてをさすわけではないですが、それでも湿度が安定していて、水源があり、一番繁栄する場所なんだなと感じました。また季節的には乾燥しすぎず、湿度の少ない秋口や春先が良く、もちろん梅雨時期はとてもやりにくいそうです。

水に守られる

 紅型の湿度の強い味方が「クーラー」☆でも、クーラーがない時代から、連綿と続いている文化ですが、昔はどのように湿度と戦っていたのだろう。染料や、糊が昔とは変わってきていると、先生もおっしゃっていましたが、カラーで資料が残っているわけではないので、どのような染料や、素材が、どのような色味になったのかや、また制作された当時と現存している実物のあいだにどのくらいの違いがあるのかなどは、実際には分からないことのほうが多いそうです。残された資料や、実物は全体のどのくらいなのかと話を聞きながら感じました。

 そして、伝統的な作業の中でも欠かすことのできない、電気のある生活…。現代を生きる上で、これらを失って出来るとはほとんどないということ。ない中でもやってきていた先人達がいたのに、あることが当たり前の現代生活では、昔の生活に戻ることは出来ない…。震災を同時代に迎えたからこそ、この紅型と「クーラー」との関係性が、現代を象徴しているようで、話の主流ではなかったにもかかわらず胸に残りました。

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