昨日、お仕事で金細工またよしの健次郎さんの工房におじゃましました。その時に、わたしがずっと疑問だったことを質問しました。
「士族の女性がつけていたというのは良く聞きますが、王妃をはじめとする王族の女性はつけなかったのですか?」この質問への答えが、上の黄金の房指輪です。王妃も房指輪をつけていて、その指輪は、銀ではなく、金だったとのことです。はじめて見た、純金の房指輪。重さは、銀の房指輪の約2倍あり、指にずっしりとした重みがあります。身分によって、金→銀→真鍮と使う素材がきちんと決まっていたといいます。また、忌中などの忌むべき期間には、王妃であっても身体から金属類の装飾品は一切外して、金のジーファーも、木製のジーファーになったと聞いて、その精神性や、民俗性を垣間見た気がしました。
手につけるとこんな感じです。こんな感じで、両手の中指につけます。昔は、房指輪の7つのモチーフの他にも、カメなど、吉兆を象徴するモチーフを購入者の要望に応じて作ってくれていたとの話もあるそうです。お金持ちの商屋の薬屋の娘さんは、実家に里帰りするたびに、房指輪を新調し、なんと一人で4セットも持っていたと言います。現存する古い房指輪は沖縄県立博物館や、那覇市歴史民俗博物館にあるということのなので、近々実物を見に行きたいと思います。
王妃がつけていたという金の房指輪(もちろん復元ですが)に触れる事が出来て感動☆