沖縄には、風習として(最近はほとんど行われておりませんが)、歴史的に嫁ぐ女性が房指輪という指輪を、両手中指につける習慣があります。ラブバイレでは、この房指輪を撮影の際などによく使用しています。
房指輪には7つのモチーフがかたどられ、琉球王国の士族の娘が結婚するとき、親が娘の一生、そして来世までも守られ、幸せでありますようにとの強い思いをこめて贈ってきたものです。 房指輪は、西洋の結婚指輪とは違い、新郎から新婦に贈るものではなく、新婦の両親が嫁入り道具として娘に贈るものでした。この指輪は、今の生活のように、毎日つけられるものではなく、嫁ぐときにつけた以外に何時つけられたのかは、文献にも残っておらず、正直良く分かっておりません。いつまで生活の中に息づいていたのか、90歳くらいの古老が子供のころに房指輪をつけて嫁ぐ花嫁を見たとの話があるので、今から100年前くらいまでは、首里・那覇にあった習慣のようです。
扇、鳩、花、灯、蝶、魚、葉の七つの房は、それぞれが幸せな生活を続ける上で欠かせない、大切なものを表しています。房指輪とは沖縄王朝時代の婚約指輪で、伝統工芸である金細工(かんぜーく)で作られています。普通の指輪と違うのは、リングにジャラッと7つの房がついていること。
扇:末広がりの福
魚:食べ物に困らない様に
灯(灯明):先祖崇拝
鳩:平和の象徴
花:生活の彩
蝶:天国の使者
葉:着る物に困らない様に
ウェルカムボードは、房指輪の7つのモチーフを入れた、pokke104デザインのもの。どこに、7つのモチーフが入っているのか探すのも面白いし、二人の結婚に幸多いモチーフになっています。
右の写真は、手に付けた様子。二つの指輪を女性(新婦)が、両手中指につけます。二つあるからと言って、男性も付けるわけではないというのも、西洋の指輪文化とは違う、沖縄独特のものです。
と、モチーフすべてに素敵な意味が込められています。